いきなりブレイクに遭遇

ロッジの外に出ると目の前には満月の光に押され気味のオーロラらしき白い影が弱々しく横たわっています。
この日は初のオーロラ観測なので、オーロラなのか雲なのかも区別がつかず、まずは写真を撮ってみることに。

30秒の露出で撮影してみると...、緑色のオーロラが薄っすらと写っています。月齢が満月に近いので露出オーバーにならないようにサジ加減が難しそうです。

t04120107.jpg

30秒の露出だと月明かりの影響もあり、まるで昼間の写真のようになってしまいます。

20秒、15秒、13秒、10秒、8秒、5秒と露出時間を徐々に落としていくと、夜の写真らしくなっていきますが、露出時間を短くするほどオーロラの帯も鮮明さを失っていきます。

うーん、もっと明るいオーロラ出てくれないと良い写真は撮れそうにないね...。

......と、思っていると、願いが天に通じたのか、オーロラの光が急に強さを増し、ただの光の筋だったオーロラが渦を巻き始めました。

「すごーい!」

ロッジからは一斉に人が飛び出し、大歓声が上がります。


ブレイクを始めたオーロラは、全天を覆いつくし、ある場所では風に揺られるカーテンのように棚引き、ある場所では激しく渦を巻いています。さらに上空からは光の矢のようなオーロラが降り注いできます。
こうなってはどこにカメラを向けていいか判りません。

シャッターを切っている間はオーロラを眺め、カメラの「処理中」の表示が終わると撮影した写真を確認して露出を調整し、明るいオーロラの方向にカメラを向けて再びシャッターを切る。
最後のころは写真の確認ももどかしくなり、ただシャッターを切り続けるのみです。
撮影を続けてわずか15分の間に30枚近い写真を撮影しました。

旅の記録

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