写真コンテスト

デッドホースの街を後にし、ダルトンハイウェイを南下し始めると、あたりは真っ白。今日は雲が拡がっていて空と地上の境目が判りません。白一色の風景に引かれた1本の直線を目標に車は走っていきます。ガイドのMちゃんが携帯電話で(デッドホースは携帯電話が通じるのです)確認すると天気予報も良くないようです。今日は地吹雪体験ツアーになるかも。。。

ところがデッドホースを出発して1時間ぐらい経過して、夜が明け始めるにつれて雲間が見えてきます。どうやら曇っていたのではなく、アイスフォッグだったようです。

うっすらと顔を出した太陽のエネルギーを吸収して白い雪原が赤く染まっていきます。
美しい...。Sag River Overlookの手前で車を止めてもらい、無心でシャッターを切ります。昨日の朝焼けも素晴らしかったのですが、今朝の朝焼けは人生で一番の素晴らしい朝焼けかもしれません。
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幻想的な風景にしばらくウットリしていると、手の指と耳の痛みに気付きました。そういえば手袋も帽子も身につけていませんでした。気温はマイナス30度以下、風も吹いていたので体感気温はおそらくマイナス35度以下。防寒着を着込んでいて体が温かいので、手や頭へのケアを忘れてしまいました。
でもホント、防寒対策を忘れてしまうくらい、感動的な朝焼けでした。

10分ほど走ると雲ひとつ無い青空!今日も好天に恵まれ快適なドライブとなりそうです。地吹雪の悪天候ドライブが体験できないのは少し心残りですが、安全が最優先ですから良しとしましょう。
帰り道は方向が逆になるとはいえ、昨日に走った道ですから、目新しさは今ひとつ。「そろそろポンプステーション」、「そろそろトラックに撥ねられたカリブーの死骸があったよね...」。なんて感じです。。。動物といえば、遠くのほうにカリブーが居るだけ...。「昨日も居たよね......」。懸命になってみんなでジャコウウシを探すのですが見当たらず。

何か楽しいイベントをということで、写真家としても名を馳せているKさん(ちなみにKさんの撮影したオーロラの写真は、アラスカ大学博物館で展示・販売されているほどです)を審査員にMちゃん、Yちゃんと、たけなべの3人で写真のコンペをすることになりました。
カリブーやライチョウを見つけるたびに車を停め、Atigun Passの登り降りで何度か停車して、その度に各人が選んだベストショットをKさんに見せ、最優秀賞を選びます。
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結果は......たけなべの完敗です。Mちゃんも、Yちゃんもセンスが良くって、下手な鉄砲を数撃って当てるが身上の自分では太刀打ちできませんでした。。。

Atigun Passを越えてブルックス山脈の南側に戻ってくると、視界には久々に「木」が飛び込んできます。往路と同じ景色なのですが、つい1時間前まで何も無い真っ白な雪原に居たためか、何の変哲も無いスプルースの森にも圧倒的な生命のエネルギーを感じます。
ブルックス山脈の南側に戻っても快晴の空。春の日差しが差し込む車内はポカポカ陽気で心地よい眠気を誘います。新人ガイドさん2人も暖かい車内でウトウト...。たけなべは、ドライバー・Kさんから写真撮影の個人レッスン。晴れた日中の写真には雲をアクセントとして使うとか、「なるほど」と参考になるアドバイスを頂けました。

旅の記録

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