世界遺産と観光開発

ここランゲル・セントエライアスに限らず、アラスカには多くの国立公園、州立公園があり、日本の世界遺産に劣らない魅力的な自然がたくさんあります。

にも関わらず、アラスカの世界遺産は、ランゲル・セントエライアスとグレイシャーベイの2個所のみ。
その理由には地元の申請が無いと世界遺産には登録されないことがあります。

世界遺産になれば遺産は本当に保護されるのだろうか...

アラスカの自然保護派の人たちは「世界遺産に登録されると観光客が大挙して押し寄せてくる。観光開発が進むと、今の自然とは違うものになる」と考えていて、世界遺産への申請をしたがらないそうです。
で、逆に開発推進派の人たちは「世界遺産になると観光以外の開発が制限される。アラスカには豊富な地下資源が眠っているのだから、観光よりも金や石油や天然ガスを採掘して儲けた方が良い」と考えているらしい。

日本の観光地では競うように世界遺産を目指していますが、アラスカでは自然保護派も開発推進派も、異なる思考の下で世界遺産になることを否定的に捉えているようです。

「世界遺産に登録されることが幸せなのか」
この場所にもその問いに対する答えが凝縮されているような気がします。

では、なぜランゲル・セイントエライアスとグレイシャーベイが世界遺産に登録されることになったかと言うと...。
安藤さん曰く「カナダ側のクルアニが世界遺産登録されてしまったので仕方なく......」だそうです。

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