2004-2005 冬: 2004年12月29日

オプショナルツアー選び

睡魔から開放され、ようやく目が覚めたのは午後5時過ぎ。
夕食(朝食?)は2回目の機内食で出てきたパンと、ホテル内の自動販売機で購入したコカコーラで済ませました。

ホテル内のレストランに行く気力など無く、出発前にインターネットで調べていたホテル外のパイクス・ランディングや、ポンプ・ハウス、タートル・クラブなど何をかいわんやです。。

夕食をとってようやく頭が回り始めたので、明日以降のオプショナルツアーを検討。

昼間のツアーは参加しなくても買い物や周辺の散策で時間を潰せそう。となると最終日のオーロラ観測をどうするか。。。現地ガイドさんの説明だと、

・スキーランドは1日目~3日目までと同じ場所なのでつまらない
・日本人夫婦のロッジは大人気なので今から申し込んでも多分無理
・プロ写真家のツアーも人気があるので難しいかも

残った選択肢は2つ。

・チェナ温泉イブニングツアー
・北極圏オーロラツアー

チェナ温泉も捨てがたかったのですが、現地ガイドさんの「オススメ」の一言が決め手となって「北極圏オーロラツアー」を申し込むことにしました。

さっそくホテル内のツアーデスクに出向いて申し込みを済ませ、部屋に戻ってのんびりとカメラの準備をしていると、時計はもう午後9時30分過ぎ。慌ててオーロラ観測の準備に取り掛かります。

オーロラ観測の準備といっても、使い捨てカイロを装備して、防寒着を着込み、防寒靴を履くだけなのですが、慣れないこともあって20分以上かかってしまい、時刻はすでに午後9時50分。
急いでロビーに降りていくと、すでに人影はまばら。一瞬、時間を間違えたかと思いましたが、外に出ると大型のバスが何台も列をなしています。
自分の乗車するバスに行くと、もうすでにほとんどの人がバスに乗車済み。みなさん、気合いが入っていますね~。

集合時間として指定されていた午後10時には、全員がバスに乗り込んでいてホテルを出発となりました。

先に言ってよ...

オーロラ観測場所のスキーランドは、フェアバンクス市街地からバスで北に45分ほど走ったクリアリー・サミットという山の頂上にあります。
行きのバスの中では現地ガイドさんによるオーロラ・ガイダンス。オーロラとは何かに始まり、なぜアラスカが観測に適しているか、アラスカの食べ物や地ビールの話、(暗くて見えないけど)フェアバンクス市内の名所案内を織り交ぜながらガイダンスしていただけます。

それによるとフェアバンクスは周辺地域を合わせても人口8万人ほどの田舎町で、市街地の灯りも大したことは無いのですが、オーロラ観測に「光害」は大敵ですから、「郊外」に車を走らせて観測するのだそうです。。。

そうこうしているうちにバスは山道を登り、まもなくスキーランドへ到着します。
現地ガイドさんから「到着したら施設の案内をするのでメインロッジに集合してください」という言葉のあとに一言。

「使い捨てカイロはスキーランドについてから使ってくださいね~。バスの中は暖かいので、防寒着を着込んだりカイロを使っていると汗をかいてしまいますから~」。

......もう、汗ビッショリです...(^_^;)。
そういうことは先に言ってください...(T_T)。
t04120106.jpg

スキーランドの施設の案内が一通り終わった後で、現地ガイドさんから「今日はチャーター便でいらした方、ほぼ全員がスキーランドに来られます。下のメインロッジは大変に混雑すると思いますので、上のサブロッジもお使いください」とのこと。

たけなべ は「1号車」のバスだったので、一番最初に到着して窓際の良いポイントを確保。
......が、しばらくして次々とバス(この日は「6号車」まで!)が到着し、ロッジの中はすし詰め状態!
まるで山手線のラッシュアワーのようです。

人混みが苦手な たけなべ は、ロッジ内の好位置を放棄して屋外へ脱出しました。。。

いきなりブレイクに遭遇

ロッジの外に出ると目の前には満月の光に押され気味のオーロラらしき白い影が弱々しく横たわっています。
この日は初のオーロラ観測なので、オーロラなのか雲なのかも区別がつかず、まずは写真を撮ってみることに。

30秒の露出で撮影してみると...、緑色のオーロラが薄っすらと写っています。月齢が満月に近いので露出オーバーにならないようにサジ加減が難しそうです。

t04120107.jpg

30秒の露出だと月明かりの影響もあり、まるで昼間の写真のようになってしまいます。

20秒、15秒、13秒、10秒、8秒、5秒と露出時間を徐々に落としていくと、夜の写真らしくなっていきますが、露出時間を短くするほどオーロラの帯も鮮明さを失っていきます。

うーん、もっと明るいオーロラ出てくれないと良い写真は撮れそうにないね...。

......と、思っていると、願いが天に通じたのか、オーロラの光が急に強さを増し、ただの光の筋だったオーロラが渦を巻き始めました。

「すごーい!」

ロッジからは一斉に人が飛び出し、大歓声が上がります。


ブレイクを始めたオーロラは、全天を覆いつくし、ある場所では風に揺られるカーテンのように棚引き、ある場所では激しく渦を巻いています。さらに上空からは光の矢のようなオーロラが降り注いできます。
こうなってはどこにカメラを向けていいか判りません。

シャッターを切っている間はオーロラを眺め、カメラの「処理中」の表示が終わると撮影した写真を確認して露出を調整し、明るいオーロラの方向にカメラを向けて再びシャッターを切る。
最後のころは写真の確認ももどかしくなり、ただシャッターを切り続けるのみです。
撮影を続けてわずか15分の間に30枚近い写真を撮影しました。

旅の記録

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