2004-2005 冬: 2004年12月29日

大雪の中の出発

いよいよアラスカへ出発というその日、天気予報は雪。

自宅の藤沢から成田空港までの経路となる東海道線~総武線は、大雨や雪に弱い傾向があるうえ、ここ2週間ほど人身事故で遅延することが多かったので、出発時間を繰り上げることに。

9時30分には自宅を出発し、藤沢駅で東海道線に乗り換え。11時30分横浜駅発の成田エクスプレスで成田空港に向かうことにしました。

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横浜駅に到着した頃には雪も強くなり、「大丈夫かな~」と心配しましたが、雪にも負けず人身事故にも巻き込まれず。
たけなべ の乗った成田エクスプレスは、定刻通り午後1時前には成田空港第2ターミナルへ到着しました。

何事も無く成田空港に着いたのは良いのですが、フライトの時間は17時50分。
年末の出国ラッシュで混雑するレストラン街でお昼を済ませても、暇を持て余すほどに時間があります。
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ツアーの受付開始時間14時30分になるのを待って、JALエービーシーのカウンターでスーツケースを受け取り、ツアーの受付へ。
受付で航空券を受け取ったら、その足でチェックイン手続き。チェックインが終わったら、とっとと出国審査も済ませました。

あとは、出発ゲートの前でパソコンを広げ、インターネットでアラスカの天気予報やオーロラライブのサイトをチェックするくらいしかありません。

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そうこうするうちに搭乗時刻が訪れ、つつがなく飛行機へ搭乗。
定刻通りにゲートが閉められました。天候も回復しており、無事出発できそうです。

...が、いきなり機長からのアナウンス。

「当機は翼に積った雪を除雪するため、除雪車の順番待ちをしています。しばらくお待ちください」

......除雪の完了を待ってゲートを離れたのは18時30分頃。40分遅れでの離陸となりました。

6時間半のフライトだと...

離陸後、1時間ほど経ったところで1回目の機内食が始まります。日本時間で19時30分くらいなので、ちょうど良い夕食の感覚。

機内食が終わるとお休みタイムなのですが、今回の旅はプチリッチな「らくらくシート」なので慣れないビジネスクラスのシート(しかもシェルフラットシート)。

時間はまだ20時過ぎだし、少し興奮してなかなか寝付けません。。。

そうこうしていると機内の灯りがつけられ、2回目の機内食。
3時間前に晩ごはんを済ませたばかりなのに~~。

飛行時間が6時間30分という短距離(?)路線で機内食が2回というのは、拷問に近いものがあります。。。
2回目の機内食はヨーグルトとみかんだけを食べ、メインのパンはカバンの中へ。。。

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前方のスクリーンに表示されたナビゲーションマップを見ると飛行機は、いよいよアラスカに差し掛かったようです。

アメリカへの入国手続きを説明するビデオが始まり、気持ちも高揚。
いよいよアラスカです!

フェアバンクス到着

通信販売などの定番ビデオが終わると、なぜかスクリーンが緑一色に。
「あれ?壊れたのかな~」なんて思っていると、緑の光が明るくなったり暗くなったり。「あれって、オーロラ?」と思った途端、飛行機は降下を始めて雲の中に。
「座席が窓際だったら見れてたのに~」と不運を恨んでいるうち、スクリーンには機外カメラがとらえたフェアバンクスの夜景が映し出されます。

程なくして飛行機はパウダースノーを巻き上げながら滑走路に着陸。
時刻は午前6時30分過ぎ。まだ外は真っ暗です。

飛行機を降りて空港の建物に入ると国際空港らしからぬ雰囲気。帰省で何度か利用している広島空港よりもローカルな雰囲気が漂います。
入国審査のゲートも可動式らしく足元にはキャスターがついているし、4か所しかない審査場所には「Immigration」の看板さえありません。

それでもゲート前には日本人スタッフ(のちにオーロラ・ロッジの熊谷ご夫妻と判明)を配置したり、万全の態勢で記念すべき初めての直行便を迎えようという意気込みが感じられます。

10分ほどで入国審査を終えると、「フェアバンクス観光局からの記念品です」という日本語と共にニット帽をプレゼントされました。
「初直行便でラッキー」という喜びの次に耳に飛び込んできたのは、耳を疑うような一言。

「あちらの扉を出て階段を降りてください。少し外を歩いたところが税関になりますので、そこで荷物を受け取ってください」

そういって指差された先にあったのは(もちろん英語で)「非常口」と書かれた扉。

「国際空港なのに建物の外を歩かせるってアリ!?マフラーも手袋もスーツケースの中なのにィ~」

案の定、建物の外は体験したことの無いような極寒の世界。しかも外は真っ暗で案内板も出ていません。

外を歩くのは少しのはずなのに、迷子になってしまい滑走路上で右往左往すること数分間。

「コンニチハ!」という空港スタッフの片言の日本語が無ければ、空港内で遭難していたかもしれません。。。

Alaskan TimeとAmerican Service

スーツケースを受け取り税関を通過すると扉を出たところで現地ガイドさんのお出迎え。

名前をチェックされると「みなさんがお揃いになってからの出発ですので、『しばらく』お待ちください」とのこと。
「しばらく」というのがどれくらいか判らないけれど、あちこち動き回って「放置」されては大変と思い、空港の外に出てみたい気持ちを抑えてロビー内で待つことに。

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..................。「しばらく」待つこと1時間30分。飛行機が着陸してすでに2時間。
ようやく全員が揃ったらしく、「では出発します~」。

到着早々「アラスカ時間」の洗礼を食らいました。

空港から移動を開始したのは午前8時30分過ぎですが外はまだ暗いまま。
移動のバスも車内は何故か暗いまま。。足元がよく見えず乗り込むのも一苦労。隣に座った人の顔を確認することさえも難しいって感じ。

「アラスカ時間」に続いて「ワイルドなサービス」。アメリカらしいと言えば、それまでですが。。。

空港からホテルへの移動はバスで5分ほど。
初めての土地、体験したことの無い寒さの中、さすがに車で5分を徒歩で移動する気にはなりませんが、座る場所も無い空港内で2時間近く待たされるのは苦痛ですぅ。
飛行機の中は「らくらく」だったのに...(T_T)。

これくらいの距離だったら小さな車でピストン輸送して、ホテルで全員揃うのを待つとか考えて欲しいな~と思ってしまいました。

ホテルに到着すると宴会場と思われる広い部屋に通され、現地ガイドさんによるツアー中の注意事項の説明が始まります。

集合時間の確認、ホテル内の施設案内、ツアー中のチップのお話、オプショナルツアーの説明、レンタル防寒着の説明、ルームキーの配布...。

一通りの説明が終わり、レンタルの防寒着を受け取って部屋に入ったのは、午前9時20分ごろ。
もうヘトヘトです。

出発前の計画では、まず、

・ホテルの施設(特にインターネット接続)を確認
・スーパーマーケットに行ってカイロの燃料や食料を調達

という行動予定でしたが、そんな元気は微塵もありません。

お風呂のお湯がきちんと出ることを確認し、スーツケースを受け取り、現地ガイドさんに言われたレンタル防寒着のサイズチェックを終えると、睡魔との闘いに敗れ「もう限界......」とばかりにベッドの上に倒れこみました。

旅の記録

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