2004-2005 冬: 2005年1月 1日

オーロラ初め

オプショナルツアーを頼んでいない人達は、今日が最後のチャンスということもあり、バスの中は雰囲気も沈んでいます。しかし途中から雲が薄くなり始め、帰り道で2度ほど停車。即興のオーロラ鑑賞会が始まります。
たけなべ は外に出ませんでしたが、雲を通してうっすらと見えたとのこと。

「ホテルの横のチェナ川からも見えるかもしれません。余裕があるようでしたら少し粘ってみてはいかがでしょうか...」という現地ガイドさんの言葉に誘われたのか、ホテルに到着すると多くの人がチェナ川へ。。。

上空を見上げると雲ひとつなく、星がきれいに見えています。
先客の方々が見ている方向に目を向けると...。かなり、いい感じのオーロラが棚引いています!
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2005年の初オーロラ。「今年もいい年になりますように...」と、思わず手を合わせてしまいました。。

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その後、40分間ぐらいでしたが寒さも忘れてシャッターを切り続け、結構いい写真も撮れました。
オーロラ観測は、いかに粘るかがポイントだと実感した1日。

新年の誓い

この日はオプショナルツアーで申し込んだ「ダルトンハイウェイ・オーロラツアー」に参加です。

午前11時にホテルを出発して北極海に通じるダルトン・ハイウェイを北上、北緯66度33分の北極圏までドライブして、オーロラを探しながら帰ってくるというツアーです。

防寒着とパスポートを用意してロビーに降りていくと、すぐに車に案内されて慌ただしく出発。
ドライバーさんもアシスタントさんも日本人。いざというときは日本語が通じるので安心です。

ホテルを出発すると、車窓にはキレイな朝日が出ています。今日は元日なので初日の出ですね。。

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初日の出を拝んでいるとドライバーさんから一言。

「日本では初日の出を見て『いい年になりますように...』と手を合わせますが、こちらではそんな風習はありません。それに『いい年になりますように...』なんて他力本願はよくないですね。『いい年になります。するんです』と新年の誓いをたてましょう」。

いいこというな~と思いながら、私も初日の出に向かって「いい年にします!」と誓いを立て直すのでした。

ダルトン・ハイウェイ

「メインイベントは帰り道なので、最初は寝ておいてください」とドライバーさんには言われましたが、フェアバンクスの街から外れると車窓に広がる白銀の世界に目を奪われてしまい、仮眠を取るどころではありません。

刻々と変化していく空の色、道路以外の人工物が何もない広大なタイガの森、どこを切り取っても幻想的な風景です。

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ダルトン・ハイウェイは、パイプラインの資材運搬とメインテナンスのために使われていると聞いていたのですが、道路からはパイプラインがなかなか見えません。
所々にゲートで遮られた側道の入り口だけが、パイプラインの存在を知らせてくれます。

ハイウェイの横にパイプラインが確認できたのはユーコン川を渡る少し手前。ほどなくしてユーコン川に架かる橋を渡ります。
この橋はテロの対象となる恐れがあるので、24時間監視されているうえ、自動車が橋の上で停車するのもご法度とか。。。

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ユーコン川を越えると、パイプラインもハイウェイから見やすい位置に出てきます。もう暗くて写真には写りませんが、ジグザグに蛇行しているのが確認できます。

白銀の世界に一直線のハイウェイと、ジグザグのパイプラインだけが存在する光景。
自然の偉大さと人間の傲慢さ、先達の偉大さを同時に感じさせる光景です。

しばらく走ってフィンガー・マウンテンという場所で再び停車。
ここには指の形をした岩がある景勝地らしいのですが、もうすでに外は真っ暗。風が強く、地吹雪状態になっているため、岩を探すような余裕はありません。

ドライバーさんがヘッドライトで照らし出してくれた先には親指を立てたような岩が。
見ようによっては、指に見えますが。。。。(^_^;)

そこから先は真っ暗な地吹雪の中を進んでいきます。ヘッドライトが照らし出すのは地表を這うような地吹雪のみで道路が見えません。こんなところで事故でも起こしたら。。。

ドライバーさんによると、かろうじて見えるポールが道路の両端を示しているのだとか。
ポールが頼りのドライブなんて。。。

マイナス30度のもとで...

そんな中を30分ぐらい走ったころでしょうか、バスはちょっとした広場に停車します。車から降りてみると、地吹雪も弱まっています。
そこには「Arctic Circle」と書かれた看板が!
フェアバンクスを出発して6時間、ようやく北極圏に到着です。

まだ午後5時半なのに、あたりは真っ暗。

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持参した温度計はウソかマコトかマイナス30度!防寒着を羽織っていても寒さに凍えてしまいます。記念撮影が終了したら、そそくさとバスの中へ。。。

バスの中に戻ると夕食のお弁当をいただきます。この日のメニューは、から揚げとおにぎり。
北極圏で食べるおにぎりは、かなり冷たかったのですが、格別の味がしました。

そういえば今回の旅行はレストランに行かず仕舞い。。。
食事のほうは"視察"できていません。。。

北極圏で食事を終えたあと1枚撮影。2枚目の撮影途中で電池がダメになってしまいました。

さすがにマイナス30度!


帰りはオーロラ・ハンティング。オーロラを探しながらフェアバンクスへ戻ります。
この日はドライバーさんの都合で午前3時30分までに戻らないといけないらしく「Arctic Circle」の広場も1時間ほどで出発。オーロラが出なければ、ユーコン川までは休み無しで走るとのこと。。。

......が、走り出して30分ほどで体に異変が......。
ドライバーさんに「次のトイレ休憩まで、どれくらい?」と尋ねたところ「あと1時間くらい」という返事。
耐えられそうになかったので、「臨時停車」してもらいました。しかも2回も。。。
マイナス30度でも5分くらいなら問題ないものです。。。

けど、ご一緒した皆さん、ドライバーさんには、ご迷惑をお掛けしました。。。

旅の記録

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