2006 秋: 2006年9月14日

いい感じのオーロラ

「カメラ講習会」もひと段落して、本格的に写真を撮り始めたのは午前0時過ぎ。オーロラも落ち着いてしまい、誠さんが撮影した記念写真のスライドショーが始まるということでツアー参加の皆さんがロッジの中に入られましたが、「下手な鉄砲を数打って当てる」が身上の自分としては引き下がるわけには行きません。構図を変えつつ1時間あまり。何度か明るくなったり、動きが出たりしたので結構いい写真が撮れました。

t06090413.jpg

ふと気付くと、「クゥーン、クゥーン」という犬の鳴き声が。。。どうやらシータックのようです。
シータックを初めて見たのは熊谷さん家のホームページで4月の初旬。亜希子さんの隣に寝そべるカワイイ子犬って感じだったのですが、半年も経たないのに体は大きくなり、すでにロジャー並みの大きさ!犬の成長って早いものなんですね...。
ただ、精神面はまだまだ子供。誰かが周りにいるときは凛として物静かな逞しい出で立ちなのですが、周りに誰も居なくなると人恋しそうに鳴き始めます。次に会うときまでには、もっと大人になれよ、シータック。

記念写真のスライドショーも終わった頃、ロッジの外でオーロラの様子を監視していた現地ガイドさんが「良いのが出てきましたよ~」と声を掛けてくれました。
「どれどれ~」と外に出てみると、ホントにいい感じでオーロラが拡がっています。たけなべ も一度はカバンにしまったカメラを再びセットし、オーロラの撮影再開。

ほどなくしてタイムリミットの午前2時となり帰り支度を始めたところ、「ワー、すごい」という歓声が!「何事?」と思い、木陰を見ると、ついさっきまでおとなしかったオーロラがブレイク中!
送迎の車に乗り込む直前だったのですが、しばし足を止めてみんなで見とれてしまいました。

t06090414.jpg

デナリを出発するとき「これで良いオーロラが見れれば、パーフェクトですね」と現地ガイドさんと話したことが現実になるとは...。ホントに忘れられない1日になりました。

結局、ロッジ出発は2時30分頃。「出発があと1時間遅ければ、いい写真も取れたのに...」と、思ってふと思い出したことが...。9月のアラスカって、まだ夏時間。午前2時ってことは、冬時間だと午前1時。オーロラは夏時間なんて関係ないから......。
......って、来年から秋のオーロラツアーは、午後11時開始~午前4時終了にしてっ!と思ってしまいました。けど、そんなことすると翌日の日程調整が大変ですもんね~。ただでさえ、超過密スケジュールなのに。。。

ホテル到着は午前3時15分ごろ。さすがにグッタリで、部屋に戻ったとたん夢の中へ。。。

市内散策

この日の起床は午前10時すぎ。さすがに昨日の疲れが残っています。

お店に食べに行くだけの気力も無く、ブランチとして日本から持ってきたアルファ米、アンカレッジのスーパーで買ったシリアル、オレンジジュースで、食事も軽く済ませました。

その後はホテルの近所を散歩。まずはホテルの前にあるゴールデンハートパークへ。ここは冬のツアーでも市内観光で訪れる場所ですが、夏に来ると同じ場所!?と思えるほどです。銅像って周りは噴水になっていたんですね。

t06090501.jpg

銅像を見た後はビジターセンターへ。アンカレッジのビジターセンターもそうでしたが、フェアバンクスのビジターセンターも屋根には一面の芝生が生えています。スタッフの人に聞いてみると、アラスカは永久凍土が多くて地面では植物が育ちにくいので、昔から屋根の上を畑として使っていたそうです。おまけに土が断熱材の役割も果たして冬でも暖かいのだとか。

公園前でしばらくボーっとしていると目の前に観光バスが。
降りてきたのは日本人の観光客。別のツアーの人たちが市内観光をしているようです。

間違われないように、そそくさとその場を離れて対岸のイマキュリッツ・コンセプション教会へ。現地ガイドさんから「お願いすれば中を見せてもらえる」と聞いていたのですが、正面の入口は閉まっていて、どこから入っていいのか判らず断念。
アラスカ鉄道の旧フェアバンクス駅まで歩いて行き、このあとベントリーモールまで行こうかとも思ったのですが、今の体力だと歩いて往復するのはツライかなと思い、おとなしくホテルへ戻りました。

チェナ温泉へ

チェナ温泉に出発の午後3時までホテルの部屋でのんびりと過ごしてバスに乗車すると、昨日よりも心なしか人数が少なめ。さすがに昨日の強行日程がきつかったのか、何名かの方はホテルでの休息を選ばれたようです。約21時間、観光と移動を繰り返していたら、たけなべ の"若さ"でもさすがに堪えます。「あ~、頭痛が痛い...」。

フェアバンクスを出発したバスは黄葉に埋め尽くされたチェナロードを東へ。途中、ジャコウウシの牧場に停車したり、山火事の跡でスピードを落としたりしながら90分ほどでチェナ温泉に到着しました。

チェナ温泉は1905年に炭鉱の湯治場として開かれ、昨年100周年を迎えたそうです。
開設当時の建物も3棟だけ残っており、築"たった"100年の建物なのにアラスカの「歴史建造物」なのだとか。

t06090502.jpg

冬の直行便の時期は日本人だらけになると聞いていましたが、この日も自分たちを含めて200人ぐらいは居たでしょうか。インターンでスタッフとして働いていらっしゃる日本人の方も多く、ここは日本の温泉地か?と勘違いするほどです。

温泉は室内のジャグジーと屋外の露天風呂で構成されていて混浴!ただし水着着用。。。
成分は硫酸塩、重炭酸塩ナトリウムで、殺菌用の塩素が加えられているとのこと。たしかにお風呂の近くでは硫黄の匂いと塩素のにおいがします。効能は冷え性や皮膚病、ケガの治療に良いとか。。
たけなべ は体調がすぐれなかったので入浴を遠慮しましたが、入られた方はみなさんいいお湯だったとおっしゃっていました。

チェナ温泉のすごいところは、敷地内の電力をすべて温泉の熱による発電でまかなっていること。その電力を使って通年のアイスミュージアムを作れてしまうんですから、温泉の恩恵のすごさを感じてしまいます。
ちなみに昨年のアサヒ「カクテルパートナー」のテレビCMで使用されたアイスバーは、チェナ温泉のアイスミュージアムだそうです。

「クレーン車とか持ち込んで2週間も撮影してたから、どんなすごい番組ができるんだ?と思ってたら、たった15秒のCMだった」と、チェナ温泉のスタッフもビックリしたそうです。

オーロラは不発

日本人好みの味付けの夕食をいただき、あとは夜のオーロラに備えます。
この時期のチェナ温泉は山頂の観測所がクローズしていて滑走路からの観測のみなのですが、滑走路から山までの距離が近いので、オーロラが低い位置に出ると稜線が緑になるだけで、オーロラ本体を見ることができません。
今日はまさにそんな感じの出方です。時折、カーテン状のオーロラが東から西に移動していきますが、写真に取らないとオーロラと認識できないほど暗いものだけ。オーロラ予報は昨日より1段階上の"LOW"だったのですが...。

t06090503.jpg

気温が下がってきて外で待っているのもつらいということで室内に戻って待つことに。
待っている間、たけなべ が持参したパソコンに取り込んであった旅行中の写真や、過去の旅行で撮影したオーロラ写真を見ながら、参加者の皆さんと思い出話に花を咲かせます。が、今回はそこで終わりませんでした。
たけなべ の撮影した写真が欲しいという人がいらっしゃったので、「じゃあ、日本に帰ってプリントしたものを郵送します」ということになったのですが、「私も欲しい!」という人が出てきて、

「オーロラだけじゃなくて、旅行中のほかの写真も!」

結局、写真にするプリント代もかなりの金額になってしまうということで、旅行中の写真のめぼしいものをピックアップしてCD-Rに焼き、日本に帰ってから郵送することに。。。。
後日、みなさんからお礼の手紙をいただきました。楽しんでいただけたようで嬉しいです。それと、各地の名産品を併せてお送りいただいたみなさま、ありがとうございました。

この日はさすがに皆さんお疲れのご様子で厭戦ムード。オーロラの調子がいまひとつということもあり、帰りの時間を繰り上げられないかという話がでてきます。昨晩と同じような時間に明るくなったり、暗くなったりしていたので、「ひょっとすると午前2時ごろに、ブレイクがあるかも...」という思いもあったのですが、翌朝の出発が早いこともありますしということで、30分早く切り上げて午前1時30分にはホテルに向けて出発しました。
さすがに皆さんも、お疲れだったんですね。

旅の記録

This site is
hosted by .heteml
Powered by Movable Type 4.26