2007 秋: 2007年9月11日

グループ分け

本日の乗客は自分たちのグループを含めて9名。2機の飛行機に分乗ということで、パイロットさん曰く「君たちのグループは、5+2か4+3に分かれてくれ」とのこと。

9人が2機に分乗...

「軽飛行機は初めてだし、パイロットさんの指示が理解できなかったら困るから、安藤さんといっしょがいいな~」なんて気持ちを知ってか知らずか、

「えーと、4+3で君はコッチ」

と安藤さんとは別グループに。しかも「操縦席に座って。みんなをよろしくね~」って。。。ああ、心配。


自分たちの飛行機を操縦してくれるのは、キャプテン・スコット。この道、25年の大ベテランだそうです。
「自分の英語が通じないと困る...」と思い、安藤さんが居るうちに一番気になっている質問をぶつけてみることに。

「飛行中は写真とっていいの?」と聞いてみると、「もちろん。それナシだとフライトの意味ないでしょ?」。

自分の英語も通じたみたいで少し安心。

パニックの連続

けれども離陸してみるとエンジン音にかき消されてヘッドホンを通じたキャプテンの声が聞き取りにくいこと。パニック。。。。

キャプテンの声が聞こえません...

「右手がバルディーズの方向...」「左手に見えるのがMt.Wrangellで、その前がMt.Blackburn...」とガイドしてくれているようなのですが、聞き取るのに精一杯です。
さらには「前方にMt.LoganとSt.Eliasが見えてるよ。右の三角形の山がSt.Elias、左のギザギザなのがMt.Logan」と言われたにも関わらず、右(Right)と左(Left)を取り違えてMt.LoganをSt.Eliasと勘違いして写真を取り続ける始末。。。。
(飛行機から降りて他のみなさんに指摘されて、初めて間違いに気付きました)

マッカーシーが近付くと眼下には縞模様が美しいケニコット氷河が広がります。
突然、「カメラを貸して」というキャプテン。自分がカメラを差し出すと、操縦そっちのけで撮影を始めるキャプテン。眼前には岩肌が迫ります。

眼前に迫る山肌!

「キャプテン!山が迫ってますよ~。脇見運転やめてください~」と横を向くと、なんとキャプテンは操縦桿を握っていません!

「きゃー、写真はいいから、手放し運転は止めて~」と言いたいところでしたが、英語でどう言えばいいか判らなかったので、事の推移を見守るしかありません。
キャプテンが平然と操縦桿を握りなおして左旋回を開始するまでの間、生きた心地がしませんでした。

氷河に向かって一直線!

操縦席は心臓に悪いです。。。。

この後、Root氷河、Kennicott氷河の上空を旋回し、マッカーシーに着陸。
わずか40分ほどのフライトでしたが、いろんな意味で緊張の連続。長く感じられました。

トイレ閉じ込め事件

飛行場に降り立つとまずはトイレ休憩。用を済ませて迎えのシャトルバスを待っていると、何やらトイレの周囲が騒がしくなっています。
「何事!?」と近付いていってみると、トイレの鍵が壊れて開かなくなったらしい!中にはメンバーのJさんが入ったまま...。

救出作業を試みるも...

安藤さんやパイロットさんが鍵穴にドライバーを差し込んで開錠を試みますが、うまくいきません。他のメンバーも心配そうに覗き込みます。
「春になったら助けに来るよ~」とアメリカン・ジョークが出ているので、まだ何か手段があるのだとは思いますが...。

一旦、倉庫に戻ったパイロットさんが手にしていたのはトンカチとクギ!
慣れた手つきで蝶つがいを外してドアを外しています。ほどなくして救出成功!

閉じ込められていた時間は正味15分くらいだったけど、つらかっただろうに。
大変だったね。しばらくは公衆トイレを見るたび、君のことを思い出すよ。

パイロットさんたちは壊れたドアノブだけを外し、再び慣れた手つきで蝶つがいを元に戻しています。
あまりにも手馴れた様子だったので、閉じ込め事件って今回が初めてじゃないのかも......と思ってしまいました。

歴史的豪雨の影響

救出完了を待っていたかのように丁度いいタイミングで迎えの車が到着。
空港からマッカーシーのダウンタウンへ向かいます。

5分ほどで到着したダウンタウンには、数件のギフトショップと食堂、博物館が並んでいますが、観光シーズンも終わりということもあり、既にすべてのお店が閉まっていました。
何でも一昨日まで大雨が降り続いたので、少し早めに営業を切り上げたのだとか。
えぇっ!?今日も昼ごはん抜きですか...?

さらには史上に残る大雨で川に架かる橋が流されてしまったらしく、鉱石探しをする予定だった川の中州には渡れず仕舞い。

対岸まで渡れる橋が架かっていたそうなのですが...。

「時間が余っちゃったなぁ、どうしよう...」と頭を抱えつつ、安藤さんは公園のオーナー(アラスカだと街がまるまる個人の私有地だったりするのです!)と直接交渉して昼食や観光の手配をしておられます。

結局、昼食はオーナー特製のランチボックスを用意して貰えることになり、ランチボックスが出来るまでの時間を潰すためにクローズされていた博物館の鍵を借りて"無料"で見学させてもらいました。

さすがアラスカのスペシャリスト。頼りになります。

旅の記録

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